好きになってくれなんて言わないから嫌いにならないでよ、なんて、傲慢なことを。
蜃気楼のような幻の中で。
鏡の中のような歪んだ幻想にしがみついて。 漆黒に染まる夕日を背に。 右手はからっぽ。 左手もからっぽ。 ガラス球の目に涙を湛えて 虚勢で紡ぐ鈍色の童謡 さよならのかわりに振ったいつか手が 最後に燈る明日の灯火を握りつぶすその日まで 歌い続ける悲しいアリア。 完結されない昔噺の矛先が 喉元に突き刺さる。 あわよくば、その身を。 PR 2009/01/02(Fri) 11:28:01
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